November 2013

November 15, 2013

石川雅之 『純潔のマリア』 全3巻



中世の魔女というと、実際には魔法使いではなく、
占い師、呪術師、薬師といった類のもので、
ひどく平たい物言いをすればキリスト教から異端視された
土着の存在だった。

この作品が面白いなと思う点は、
その異端視されていた魔女が人と神の愛を最後に知るという所だ。
異端からの脱却、改心するという話ではない。
周縁にいるからこそ気付けた、人が持っている愛と神の愛はいかなるものか、
天の意に沿わぬとして断罪される魔女マリアがラストで語る。

だからこそ魔女なのにマリアという名前であることは、
言葉遊びではなく、良いネーミングだと感じた。


vespertide at 10:04|PermalinkComments (0) TrackBack (0)<$ArticleCategory1 $> 

November 06, 2013

芦奈野ひとし 『ヨコハマ買い出し紀行』 全14巻







今よりも少し海に沈んでしまっている世界の片隅で、
人もまばらな隅っこで、ロボットが空を眺めている。

その昔「月刊アフタヌーン」を読んでいた頃に連載されていた作品。
当時はなんだかよくわからないまったり感が今は心地よい。
天野こずえ『ARIA』と系統は同じだけれど、
『ヨコハマ買い出し紀行』は日々の感じる感覚を言葉少なく絵にしている。
静けさを絵の静けさで表現しているから、
きっと子供の心には物足りなく感じてしまったのだろうと思う。


vespertide at 22:01|PermalinkComments (0) TrackBack (0)<$ArticleCategory1 $>