関心事
October 03, 2013
Androidアプリ 『ComittoN』(Comic & 青空文庫 Viewer)
ComittoN (Comic & 青空文庫 Viewer) - Google Play の Android アプリ
要するに電子書籍や青空文庫のテキストデータを読む為のものだ。
これまで使っていた『Perfect Viewer』と決定的に違うのは、
ネットワーク上のデータもそのまま閲覧できるという点だ。
わざわざスマートフォンにデータ転送しなくても、
パソコンに保存されたデータを無線LAN経由で直接見ることが出来るというのは、
電子書籍をよく利用している人にとってはかなり便利だと思う。
実際かなり有用だ。
閲覧自体もPerfect Viewerと遜色なく使えている。
一部画像データが(重すぎたのか)表示できなかったが、
その他は全く問題もなくソファの上からパソコンにアクセスしている。
実に人をダメにするアプリの一つなのだ。
要するに電子書籍や青空文庫のテキストデータを読む為のものだ。
これまで使っていた『Perfect Viewer』と決定的に違うのは、
ネットワーク上のデータもそのまま閲覧できるという点だ。
わざわざスマートフォンにデータ転送しなくても、
パソコンに保存されたデータを無線LAN経由で直接見ることが出来るというのは、
電子書籍をよく利用している人にとってはかなり便利だと思う。
実際かなり有用だ。
閲覧自体もPerfect Viewerと遜色なく使えている。
一部画像データが(重すぎたのか)表示できなかったが、
その他は全く問題もなくソファの上からパソコンにアクセスしている。
実に人をダメにするアプリの一つなのだ。
July 09, 2011
緒方洪庵と『扶氏経験遺訓』
先日とある番組で特集があったので。ちょっとしたメモ。
緒方洪庵(おがたこうあん)
1810年8月13日〜1863年7月25日
(文化7年7月14日〜文久3年6月10日)
備中国足守藩下級藩士の子(現・岡山県岡山市北区足守区)
【参照:大阪大学:適塾】
ドイツの医師フーフェランドの内科学に関する著書(蘭語訳)を邦訳したもの。
順番が異なったり、表記が異なったり(文意が変わるほどではない)と、
少なくともネット上には複数の状態がある。
原書はどうなっているのだろう。
緒方洪庵(おがたこうあん)
1810年8月13日〜1863年7月25日
(文化7年7月14日〜文久3年6月10日)
備中国足守藩下級藩士の子(現・岡山県岡山市北区足守区)
- 1818年(8歳):天然痘にかかる
- 1838年(28歳):大阪瓦町にて医業を開業し、蘭学塾「適々斎(適塾)」を開く
【参照:大阪大学:適塾】
- 1849年(39歳):佐賀藩輸入の種痘を入手。古手町に「除痘館」を開く
扶氏経験遺訓 (ふしけいけんいくん)
ドイツの医師フーフェランドの内科学に関する著書(蘭語訳)を邦訳したもの。
「扶氏医戒の略」 (ふしいかいのりゃく)
巻末の「医戒の大要」を12か条に整理したもの。
【 】は自分なりの現代語訳。
- 一、医の世に生活するは人の為のみ、おのれがためにあらずということを其業の本旨とす。安逸を思はず、名利を顧みず、唯おのれをすてて人を救はんことを希ふべし。人の生命を保全し、人の疾病を復治し、人の患苦を寛解するの外他事あるものにあらず。
【医学においては人の為であり、自らのためではない事が本旨である。生命を守り、病を治し、患者の苦痛を和らげる事である。】
- 一、病者に対しては唯病者を見るべし。貴賤貧富を顧ることなかれ。長者一握の黄金を以て貧士双眼の感涙に比するに、其心に得るところ如何ぞや。深く之を思ふべし。
【患者を身分や経済力によって見ず、ただ患者として見よ。富者の金と貧者の涙を比べ、何を得るか。その事を深く考えよ。】
- 一、其術を行ふに当ては病者を以て正鵠(せいこく)とすべし。決して弓矢となすことなかれ。固執に僻せず、漫試を好まず、謹慎して、眇看(びょうかん)細密ならん事をおもふべし。
【患者は矢ではなく、射るべき的の中心点とせよ。考えを偏らせず、漫然とした試みを行わず、慎みを持ち、細心の注意を払うべし。】
- 一、学術を研精するの外、尚言行に意を用いて病者に信任せられんことを求むべし。然りといへども、時様の服飾を用ひ、詭誕(きたん)の奇説を唱へて、聞達を求むるは大に恥るところなり。
【医術を向上させる他に、なお言動に気を付け患者の信頼を得られるようにすべし。そうは言っても流行の様を用い、詭弁を唱え、世間に知られようとする事は大変恥ずかしい事である。】
- 一、毎日夜間に方(あたっ)て更に昼間の病按を再考し、詳に筆記するを課定とすべし。積て一書を成せば、自己の為にも病者のためにも広大の裨益あり。
【毎日毎夜、いかなる時も診断の結果を再考し、詳細に書き留める事を日課とせよ。積み重ねて行けば医学においても患者においても大変有益なものとなる。】
- 一、病者を訪ふは、疎漏の数診に足を労せんより、寧ろ一診に心を労して細密ならんことを要す。然れども自尊大にして屡々(しばしば)診察することを欲せざるは甚だ悪むべきなり。
【患者への往診は、なおざりに何度もするより一心に一度行うべし。けれども、横柄にして診察をしようとしない事はすべきではない。】
- 一、不治の病者も仍(よって)其患苦を寛解し、其生命を保全せんことを求むるは、医の職務なり。棄てて省みざるは人道に反す。たとひ救ふこと能はざるも、之を慰するは仁術なり。片時も其命を延べんことを思ふべし。決して其不起を告ぐべからず。言語容姿みな意を用ひて、之を悟らしむることなかれ。
【不治の患者においてもその苦痛を和らげ、生命を守る事は医師の務めである。放置し診察しないのは人の道から外れる事であり、例え救う事が出来ないと言っても、それを癒すのが仁の医術なのである。どんな時も延命を心がけ、最期を告げてはいけない。言葉や行動に気を配り、その事を悟らせるような事をしてはいけない。】
- 一、病者の費用少なからんことを思ふべし。命を与ふとも、其命を繋ぐの資を奪はば、亦何の益かあらん。貧民に於ては茲(ここ)に斟酌なくんばあらず。
【治療費を出来る限り少なくするべし。生命を救ったとしても、生活の糧を奪うようであるなら、一体どんな意味があるだろうか。貧しき人には事情を汲んであげるようでなければならない。】
- 一、世間に対して衆人の好意を得んことを要すべし。学術卓絶すとも、言行厳格なりとも、斎民の信を得ざれば、其徳を施すによしなし。周く俗情に通ぜざるべからず。殊に医は人の身命を依托し、赤裸を露呈し、最密の禁秘をも白し、最辱の懺悔をも状せざること能はざる所なり。常に篤実温厚を旨として、多言ならず、沈黙ならんことを主とすべし。博徒、酒客、好色、貪利の名なからんことは素より論を俟ず。
【世の人たちに好かれるようでなければいけない。知識技術において優れようとも、言行がきちんとしていようとも、皆の信頼を得られなければ治療を行う事ができない。俗物であってはならない。医療というものは人の命を預かり、人々の秘密を見聞きする所なのであるから、常に篤実温厚で言葉を控えるべきである。賭博、飲酒、好色、貪欲であるべきではない事は言うまでもない。】
- 一、同業の人に対しては之を敬し、之を愛すべし。たとひしかること能はざるも、勉めて忍ばんことを要すべし。決して他医を議することなかれ。人の短をいうは、聖賢の堅く戒むる所なり。彼が過を挙ぐるは、小人の凶徳なり。人は唯一朝の過を議せられて、おのれ生涯の徳を損す。其徳失如何ぞや。各医自家の流有て、又自得の法あり。漫に之を論ずべからず。老医は敬重すべし。少輩は親愛すべし。人もし前医の得失を問ふことあらば、勉めて之を得に帰すべく、其治法の当否は現病を認めざるに辞すべし。
【同業の医師に対しては敬意を忘れず、心を持って接せよ。例え意見する事が出来ずとも、他の医師を悪く言ってはいけない。人の短所を攻めるのは賢人がかたく戒めているものであり、揚げ足を取ることは小さき人間のする事である。唯一つの悪言が自らの一生をどれほど台無しにしてしまうであろうか。それぞれ己のやり方というものがあるのだから、口を挟んではいけない。年配の医師には敬意を払い、若年の医師は大切にせよ。患者に前任の医師に問われても良い所を伝え、その治療法の良し悪しについても現状を確かめることなく言うべきではない。】*最後の一文はこれでよいのか。
- 一、治療の商議は会同少なからんことを要す。多きも三人に過ぐべからず。殊によく其人を択ぶべし。只管病者の安全を意として、他事を顧みず、決して争議に及ぶことなかれ。
【治療についての話し合いは少人数が良い。多くても3人までとすべきであり、またその人選を慎重にせよ。患者の安全を第一とし、決して言い争うような事があってはならない。】*商議とは。
- 一、病者曽て依托せる医を舎て、窃に他医に商ることありとも、漫りに其謀に与かるべからず。先其医に告げて、其説を聞くにあらざれば、従事することなかれ。然りといへども、実に其誤治なることを知て、之を外視するは亦医の任にあらず。殊に危険の病に在ては遅疑することあることなかれ。
【患者が担当医ではなく他の医師に相談するような事があったとしても、まずその担当医に話を聞くべきである。しかしもしその治療法が誤っていると知って放置することは医者としてあってはならない。特に重篤な病に関しては手遅れとなるような事があってはならない。】
右件十二章は扶氏遺訓巻末に附する所の医戒の大要を抄訳せるなり。書して二三子に示し、亦以て自警と云爾。
安政丁巳春正月
順番が異なったり、表記が異なったり(文意が変わるほどではない)と、
少なくともネット上には複数の状態がある。
原書はどうなっているのだろう。